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胸無点墨

読み方:きょう むてんぼく

意味

胸中に墨が一点もない、すなわち文字や学問に関する知識がまったくないことをいう。転じて、教養・知識に乏しい人や状態を表す。人を無学だと強く見下す響きがある表現。

由来

中国の清代、19世紀ごろに成立したとされる淮陰百一居士の随筆『壺天録』巻上に、「胸無点墨」の用例が見られる。「点墨」はごくわずかな墨のことで、胸中に墨、すなわち書物・学問の知識が一点もないという比喩から、無学であることを表すようになった。

備考

相手を「無学」「無教養」と断じる侮蔑的な響きが強いため、現代の日常会話で人に直接用いるのは避けるのが無難。自嘲や文章語として使われることが多い。

誤用・混同注意

  • 「点墨」を胸に付いた墨の有無と字義どおりに解するのは不適切で、胸中に学問・文字の知識がないことの比喩である。
  • 中国語の原形に近い「胸中無点墨」と混同されることがあるが、日本語の四字熟語としては通常「胸無点墨」という。

例文

  • 彼は自分を胸無点墨の身だとへりくだって述べたが、実際には豊かな実務経験を持っていた。
  • 学歴だけを基準にして、他人を胸無点墨と決めつけるべきではない。
  • 古文書を読めないからといって胸無点墨なのではなく、専門分野が異なるだけの場合もある。

分類

類義語

対義語

この四字熟語に使われている漢字