義理人情
読み方:ぎり にんじょう
意味
社会生活において果たすべき義務・道理である「義理」と、人を思いやる自然な感情・情愛である「人情」を合わせた語。両者を大切にする態度をいうほか、義理と人情のどちらを優先するかが難しいという意味合いで用いられることも多い。
由来
中国古典にそのまま見られる成句ではなく、日本で「義理」と「人情」という社会的・倫理的な観念が結び付いて成立した語である。とくに江戸時代(17~19世紀)の浄瑠璃・歌舞伎や町人文化では、義務・世間体としての義理と、恋愛・親子愛などの人情との葛藤が重要な題材となり、この組み合わせが広く定着した。正確な初出年は不明。
備考
「義理人情に厚い」の形で、人付き合いを大切にし、恩義や情けを重んじる人を褒める際によく使う。江戸文学・歌舞伎では、義理と人情が対立して悲劇を生む主題としても重要である。
例文
- 彼は義理人情に厚く、困っている昔の仲間を見捨てなかった。
- 商売では利益も大切だが、長年の取引先には義理人情を欠かさないようにしている。
- あの物語は、家の義理人情と恋人への思いの間で苦しむ主人公を描いている。
分類
類義語
- 情理
- 人情世故
対義語
- 不義理
- 薄情