人情世故
読み方:にんじょう せこ
意味
人の気持ち・人情と、世の中の事情や慣習、処世の知恵をいう。単に知識があることではなく、人との関わりや社会の実情を理解し、それに応じて振る舞うことを指す。多く「人情世故に通じる」「人情世故を知る」の形で用いる。
由来
中国語の「人情」(人の感情・人としての情)と「世故」(世の中の事情・世渡りの経験)を結び付けた語とされる。特定の古典一書を典拠とする故事成語ではなく、成立した正確な年代も未詳である。日本でも漢語として定着し、社会経験や処世上の知恵を表す語として用いられる。
備考
やや硬い文章語で、日常会話では「世間のこと」「人付き合いの知恵」などと言い換えることが多い。世故には、ときに世慣れて抜け目がないという含みもある。
誤用・混同注意
- 「人情世話」と書くのは誤り。正しくは「人情世故」。
- 「世故」を単なる世間の出来事や事故の意味と捉えるのは不正確で、世の中の事情・慣習や世渡りの経験をいう。
例文
- 彼はさまざまな職業を経験するなかで、人情世故を深く学んだ。
- 人情世故に通じないままでは、相手の立場を考えた交渉は難しい。
- この小説の魅力は、登場人物の人情世故を細やかに描いている点にある。
分類
類義語
- 世故
- 世渡り
- 処世術
- 世態人情
対義語
- 世間知らず
- 人情に疎い