羊続懸魚
読み方:ようぞく けんぎょ
意味
役人の羊続が贈られた魚を受け取らずに掛けておいた故事から、賄賂や私的な贈り物を受け取らず、清廉であることをいう。特に、公職にある者が不正な利益に惑わされない態度をたとえる。
由来
中国・後漢末の官吏、羊続(ようぞく)が廬江太守だった2世紀後半の故事に基づく。魚を贈られた羊続はそれを庭先に掛け、再び魚を贈ろうとした相手に前の魚を見せて、贈答を受け入れない意思を示したという。この話は5世紀頃に范曄が編纂した『後漢書』の「羊續伝」に記される。
備考
今日では日常会話での使用は少なく、清廉な官吏・公務員の倫理を論じる文脈で用いられる。「懸魚」はここでは「けんぎょ」と読む。建築装飾の「懸魚(げぎょ)」とは別の語である。
別表記
- 羊續懸魚
補足
- 「懸魚」を建築用語と同じく「げぎょ」と読むのは誤りで、この四字熟語では「けんぎょ」と読む。
- 「羊続」の「続」を「族」などと書き誤らない。原典では旧字体の「羊續」と表記される。
例文
- 新任の市長は羊続懸魚の精神を掲げ、業者からの贈答品を一切受け取らない方針を示した。
- 公務員には、利害関係者との距離を保つ羊続懸魚の姿勢が求められる。
- 彼は取引先からの高価な贈り物を返却し、羊続懸魚を実践した。