箪食豆羹
読み方:たんし とうこう
意味
竹製の飯入れ一つの食事と、古代の器一つの羹(あつもの)ほどの、わずかで粗末な食べ物をいう。転じて、貧しく質素な食生活や、最低限の食事を指す。
由来
中国戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)の思想家・孟子の言行をまとめた『孟子』「告子上」にある「一簞食、一豆羹、得之則生、弗得則死」に基づく。生死に関わるほど少ない食物であっても、屈辱的な与え方なら受け取らないという、人としての義を説く文脈で用いられた。「簞」は竹製の食器、「豆」は大豆ではなく、古代の高坏形の食器をいう。
備考
現代の日常会話ではあまり用いず、文章語・故事成語として使われる。「豆」は大豆のことではなく、古代の食器を指す。「箪食壺漿」とは意味・用法が異なる。
別表記
- 簞食豆羹
補足
- 「豆」を大豆の意味と解するのは誤り。ここでは古代の食器(高坏)を指す。
- 「箪食壺漿」と混同しない。箪食壺漿は、人々が食物や酒を持って軍隊などを歓迎する意である。
例文
- かつては、箪食豆羹で日々をしのぐ家庭も少なくなかった。
- 彼は箪食豆羹の暮らしにあっても、学問への志を失わなかった。
- 箪食豆羹の境遇でも、尊厳を傷つける施しは受けないという故事が語源である。
分類
類義語
対義語
- 美食佳肴
- 山海珍味