究竟涅槃
読み方:くきょう ねはん
意味
仏教語。煩悩や迷いを完全に滅し、生死の苦しみから永遠に解放された、最終・究極の悟りの境地をいう。「究竟」は究極・完全であること、「涅槃」は煩悩の火が消えた静かな悟りの状態を表す。
由来
中国で漢訳された仏典に由来する仏教語である。「究竟」は「究極・完全」を、「涅槃」はサンスクリット語ニルヴァーナ(nirvāṇa)の音写・訳語を表す。とくに5世紀前半(421~430年ごろ)に曇無讖が漢訳したとされる大般涅槃経などの大乗仏典で、仏が得る完全な涅槃を示す語として用いられ、日本へも仏教伝来後に伝わった。
備考
日常会話で用いる語ではなく、仏教学・法話・経典解説で使われる専門的な表現である。「死」を指すだけでなく、迷いを離れた究極の悟りを表す点に注意する。
別表記
- 究竟涅盤
誤用・混同注意
- 「究極涅槃」と書き換えるのは一般的ではない。成句としては「究竟涅槃」が用いられる。
- 「涅槃」を「ねっぱん」と読まない。通常の読みは「ねはん」である。
例文
- 仏教では、煩悩を断ち尽くして究竟涅槃に至ることが理想とされる。
- この経典は、仏の入滅を単なる死ではなく究竟涅槃として説いている。
- 僧侶は、すべての衆生を救い、究竟涅槃へ導くことを誓った。