禹行舜趨
読み方:うこう しゅんすう
意味
夏の禹の歩き方と、舜の早足をまねること。転じて、聖人・賢人の教えや立派な人物の外見・しぐさだけを形式的に模倣し、肝心の徳や内容が伴っていないことをいう。多くは批判的な意味で用いる。
由来
中国戦国時代後期、紀元前3世紀ごろに荀子が著した「荀子」非十二子篇に見える語。「禹行而舜趨、是子張氏之賤儒也」とあり、禹の歩みや舜の早足をまねて外形を飾る儒者を、荀子が「賤儒」として批判したことに由来する。
備考
禹・舜は中国古代の聖王とされる人物。現代の日常会話ではまれな語であり、単に「礼儀正しい」「立派な振る舞い」という褒め言葉としては通常用いない。
誤用・混同注意
- 「うぎょうしゅんすう」と読まない。標準的な読みは「うこうしゅんすう」。
- 聖人を見習うことを肯定的に表す語と誤解しやすいが、原則として外形だけの模倣を批判する語である。
例文
- 理念を理解せずに古人の作法だけを写すのは、禹行舜趨にすぎない。
- 形式だけを厳守する彼らの態度は、禹行舜趨だと批判された。
- 古典を学ぶ際には、禹行舜趨に陥らず、教えの本意を自分で考えることが大切だ。