神魂顛倒
読み方:しんこん てんとう
意味
美しいものや魅力的な人などに心を強く奪われ、正気を失うほど夢中になること。また、精神がひどく乱れ、正常な判断ができない状態をいう。
由来
中国・明代の馮夢龍編『醒世恒言』巻十六に見える表現とされる。『醒世恒言』は1627年ごろに刊行された白話短編小説集で、「神魂」は精神・たましい、「顛倒」はひっくり返ることを表す。精神が逆さになるほど心を奪われる、という意味から生じた。
備考
主に美貌・芸術・恋愛などに心を奪われて我を忘れる様子を表す、やや文章語的な表現。「神魂転倒」と書かれることもある。日常会話では「夢中になる」が一般的。
別表記
- 神魂転倒
誤用・混同注意
- 読みを「しんこんてんどう」と濁らせない。正しくは「しんこんてんとう」。
- 「顛倒」の「顛」を「転」とする表記もあるが、「神魂顛倒」が本来の表記である。
例文
- 彼は彼女の美貌に神魂顛倒し、仕事も手につかなくなった。
- 目の前で繰り広げられた華麗な舞に、観客は神魂顛倒して言葉を失った。
- 宣伝は人を神魂顛倒させる派手さよりも、商品の価値を誠実に伝えるべきだ。
分類
類義語
- 無我夢中
- 恍惚自失
- 魂不守舎