破鏡不照
読み方:はきょう ふしょう
意味
一度別れた、特に離婚した夫婦は、以前と同じ夫婦関係には戻れないというたとえ。割れてしまった鏡が、もはや物を映せないことになぞらえる。転じて、深く損なわれた人間関係は元どおりになりにくいことにもいう。
由来
中国の、鏡を夫婦の縁の象徴とする考え方に基づく語。唐代(9世紀ごろ)の孟棨(もうけい)による本事詩には、南朝陳末の徐徳言と楽昌公主が、離別に際して鏡を二つに割って再会のしるしとした「分鏡」の故事が載る。この故事は「破鏡重円」の由来としても知られる。「破鏡不照」は、割れた鏡は映らないというイメージから、別れた夫婦は元に戻れない意で用いられる。
備考
主に夫婦・男女の別離について用いる古風な表現である。再び夫婦がよりを戻す意の「破鏡重円」と対照的。現代では、離婚や関係破綻を断定的に表すため、用いる場面に配慮が必要。
誤用・混同注意
- 「破鏡重円」と混同しない。「破鏡重円」は、離別した夫婦が再び結ばれることをいう対義的な語である。
例文
- 長年連れ添った二人だが、互いの信頼を失った以上、破鏡不照で復縁は難しい。
- 離婚後も子供のために協力しているが、夫婦としては破鏡不照だと彼は語った。
- 彼女は結婚生活を振り返り、「私たちは破鏡不照だったのかもしれない」と静かに言った。
分類
類義語
- 覆水不返
- 覆水難収
対義語
- 破鏡重円
- 夫婦円満