甕中之鼈
読み方:おうちゅう の べつ
意味
甕(かめ)の中にいる鼈(すっぽん)のように、狭い範囲の知識や経験だけにとらわれ、広い世間や大局を知らない人、またはそのような見方をいう。見識の狭さを批判的にたとえる語。
由来
甕の中に閉じ込められた鼈は外の広い世界を知ることができない、という姿を、見聞・見識の狭い人にたとえた漢文調の表現である。日本語では「甕中の鼈」とも書く。特定の中国古典に由来する故事としての典拠や、成立した正確な時代は明確ではない。
備考
主に文章語・教養的な表現で、相手を直接評すると侮蔑的に響くことがある。「鼈」は一般的な亀ではなく、すっぽんを指す。
別表記
- 甕中の鼈
誤用・混同注意
- 「鼈」は「べつ」と読み、ここでは「すっぽん」を指す。一般的な亀の意味だと誤解しない。
- 「甕」は「おう」と読み、「かめなかのべつ」とは読まない。
例文
- 社内での経験だけを基準に業界全体を論じるなら、甕中之鼈とのそしりを免れない。
- 異なる地域や分野の人と交流しなければ、知らず知らず甕中之鼈に陥るおそれがある。
- 彼は海外の事情を何も知らずに断定しており、甕中之鼈の見方だと指摘された。