井蛙之見
読み方:せいあ の けん
意味
井戸の中の蛙のように、狭い範囲の知識や経験だけにとらわれた、見識の狭い考え・見方をいう。自分の意見をへりくだっていう場合にも、他人の視野の狭さを批判する場合にも用いる。
由来
中国の思想書「荘子」秋水篇にある「井蛙は海を語るべからず(井戸の中の蛙には海のことを語れない)」という趣旨の故事に基づく。荘子は戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)の書とされる。「井蛙」は井戸の中の蛙、「之見」はその見方・見識を表し、狭い見聞から生じる偏った見解を意味する。
備考
「井の中の蛙」と同系の表現。日常会話では「井の中の蛙」のほうが一般的で、「井蛙之見」は文章語・硬い表現である。自分をへりくだる用法では「管見」に近い。
別表記
- 井蛙の見
誤用・混同注意
- 「井蛙之見」は「井の中の蛙」そのものを指す語ではなく、狭い見識・見解を指す。
- 「せいがのけん」ではなく、一般に「せいあのけん」と読む。
例文
- 海外で働いた経験のない私の意見は、井蛙之見にすぎないかもしれません。
- 一つの業界の常識だけで社会全体を判断するのは、井蛙之見に陥る危険がある。
- 彼は異なる立場の資料を読んで、自分の井蛙之見を改めようと努めた。
分類
類義語
- 井底之蛙
- 井の中の蛙
- 管見
- 一孔之見
対義語
- 高所大所
- 達見
- 卓見