琴瑟失調
読み方:きんしつ しっちょう
意味
夫婦の仲が悪く、心や行動の調子が合わないこと。もとは、二つの弦楽器である琴と瑟を合わせて演奏しても音が調和しない意で、琴瑟が夫婦のたとえとされたことから、夫婦不和をいう。
由来
中国古典に由来する。『漢書』董仲舒伝には、政治の立て直しを琴瑟にたとえて「琴瑟不調、甚者必解而更張之、乃可鼓也」とある。「琴瑟」は、さらに『詩経』の「妻子好合、如鼓瑟琴」のように夫婦円満のたとえにも用いられた。「琴瑟失調」は、この「琴瑟不調」を踏まえ、琴と瑟の調べが乱れることを夫婦不和に転じた表現である。『漢書』は後漢の1世紀末から2世紀初頭に成立した。
備考
主に夫婦関係について用いる硬い文章語である。「琴瑟」は古代中国の弦楽器で、夫婦和合の象徴とされる。一般的な機械や体調の「不調」を表す語としては通常用いない。
誤用・混同注意
- 「琴瑟失調」は「琴瑟不調」と混同されやすいが、後者も夫婦不和を表す別の四字熟語である。
- 「琴瑟」は「きんしつ」と読む。「きんせつ」と読むのは誤り。
例文
- 長年連れ添った二人だが、近ごろは琴瑟失調の状態で、食卓でもほとんど会話がない。
- 遺産をめぐる意見の対立が、両親の琴瑟失調に拍車をかけた。
- この小説は、琴瑟失調となった夫婦が対話を通じて関係を修復する過程を描いている。
分類
類義語
- 琴瑟不調
- 夫婦不和
- 家庭不和
- 反目