狗苟蠅営
読み方:くこう ようえい
意味
自分の目先の利益だけを求め、品位や正しい道を顧みずに、こせこせと立ち回ること。小さな利得に執着して、卑しい手段でも利益を得ようとする態度を、強く非難していう語。
由来
中国・唐代の文学者、韓愈(かんゆ、768~824)の散文「送窮文」にある「蠅営狗苟、駆去復還」に基づく。9世紀初頭の作品とされるが、厳密な成立年には諸説ある。「蠅営」はハエが群がるように利益をあさること、「狗苟」は犬のように卑しく小利をむさぼることを表す。日本では語順を入れ替えた「狗苟蠅営」も定着した。
備考
他人の私利追求や卑しい立ち回りを批判する、硬く強い非難語。日常会話より文章語・評論語で用いられる。原典での語順は「蠅営狗苟」。
別表記
- 狗苟蝿営
誤用・混同注意
- 単に犬やハエの習性を表す語ではなく、目先の利益を卑しく追う人の態度を非難する語である。
- 原典には「蠅営狗苟」という語順で現れるが、日本では「狗苟蠅営」も定着している。
例文
- 目先の売上だけを追って不正に手を染めるのは、狗苟蠅営の振る舞いだ。
- 私利のために政策をゆがめる狗苟蠅営な政治は、国民の信頼を失う。
- 彼は狗苟蠅営に陥ることなく、長期的な信頼を重んじて事業を続けた。