犬馬之誠
読み方:けんば の せい
意味
犬や馬が主人に忠実に仕えるように、主君・目上の人などに対して、真心をこめて忠誠を尽くすこと。また、自分の忠義や誠意をへりくだっていう語。
由来
中国の歴史書『三国志』魏書「陳思王植伝」に収められた曹植の「求自試表」に見える「犬馬之誠」に由来する。曹植が魏の皇帝に対し、自らの誠意と奉仕の意志を述べた語で、成立は三国時代の魏、太和2年(228年)ごろとされる。
備考
主に自分の忠誠や奉仕の気持ちをへりくだって表す、改まった文語的表現。「犬馬之労」と近いが、「誠」は真心・忠誠に重点がある。現代では会社や組織への過度な滅私奉公を連想させる場合もある。
別表記
- 犬馬の誠
誤用・混同注意
- 「犬馬之労」と混同しない。「犬馬之労」は主君などのために働く労苦・奉仕そのものに重点があり、「犬馬之誠」は忠誠・真心に重点がある。
- 他人を称賛する語というより、自分の忠誠をへりくだって述べる謙譲的な表現である。
例文
- 微力ではありますが、犬馬之誠を尽くしてこの任務に当たる所存です。
- その家臣は主君に犬馬之誠を誓い、危機の際にも職務を投げ出さなかった。
- 長年のご厚情に報いるため、今後も犬馬之誠をもって職務に励みます。