物是人非
読み方:ぶつぜ じんぴ
意味
物や景色は以前と変わらず残っているのに、そこにいた人は去ったり変わったりして、昔とは同じではないこと。変わらない風景に触れて、時の流れや人の世の移り変わりをしみじみ感じる意でいう。
由来
中国・南宋の女流詞人、李清照(りせいしょう、1084年ごろ~1155年ごろ)の詞「武陵春」にある「物是人非事事休(物は是なるも、人は非にして、事事休す)」に基づく。12世紀前半ごろの作品とされ、花は散り、人も境遇も変わってしまった悲しみを詠んだ句である。
備考
主に故郷・旧友・昔の場所などを回想し、時の流れへの感慨や寂しさを表す文語的な表現。「非」は人が悪いという意味ではなく、「以前と同じではない」の意。
誤用・混同注意
- 「是」を『これ』と読んで「ものこれじんぴ」とするのは誤り。慣用読みは「ぶつぜじんぴ」。
- 「人非」を『人が非道である』という意味に取るのは誤りで、『人は以前と同じではない』という意味。
例文
- 久しぶりに故郷の駅に降り立つと、建物は昔のままで、まさに物是人非の思いがした。
- 恩師の退職後に母校を訪ね、変わらぬ校庭を眺めながら物是人非を実感した。
- 古い写真と現在の街並みを見比べると、物是人非という言葉が胸に浮かぶ。
分類
類義語
対義語
- 人是物非
- 永久不変