燕雀処堂
読み方
えんじゃくしょどう
意味
燕や雀が大きな建物の中で安心して暮らしているように、差し迫った災難や危険に気づかず、のんきに安住していることのたとえ。周囲の状況の変化や危機を認識しないまま平穏を楽しんでいる人・組織を、戒める意味で用いる。
由来
中国の『孔子家語(こうしけご)』「正論」に由来する。燕や雀が堂(大きな家)に巣を作り、親子で安らかに暮らしているが、建物が壊れたり火事になったりする危険が迫っても、それを知らないという話から生まれた。『孔子家語』は孔子の言行を伝える書で、現在伝わる形はおおむね中国・三国時代の3世紀ごろに成立したとされる。
備考
一般には「危険が迫っていることを知らず安穏としている」という戒めの意味で使う。日常会話ではやや硬く、文章語・評論語的な表現である。
例文
- 市場の急激な変化を軽視して従来どおりの経営を続けるのは、まさに燕雀処堂というべきだ。
- 堤防の老朽化が指摘されているのに対策を先延ばしにする町の姿勢は、燕雀処堂の状態にある。
- 彼らは情報漏えいの危険を知らずに平然としており、燕雀処堂のたとえが当てはまる。