無始已来
読み方:むし いらい
意味
始まりを定められないほど遠い過去から、現在に至るまで、という意味。仏教では特に、衆生が迷いの世界を繰り返してきた、始まりのない過去から今までをいう。
由来
仏教語。中国で漢訳された仏典・論書に見られる語で、特に6世紀ごろに成立・漢訳されたとされる『大乗起信論』に「無始已来」の形で用例がある。「無始」は始めがないこと、「已来」はそれ以後・今日までの意で、始点のない遠い過去からの継続を表す。
備考
主に仏教・宗教的文脈で用いる硬い語。日常語では「昔から」「はるか昔から」などが自然である。「已来」は「以来」とも書く。
別表記
- 無始以来
補足
- 「無始以来」も辞書などで認められる表記だが、仏教語としては「無始已来」と書かれることが多い。
- 「むしらい」と続けて読まず、通常は「むしいらい」と読む。
例文
- 仏教では、無始已来の迷いによって人は苦しみを抱えると考える。
- 彼は無始已来続いてきたかのような家族の因縁について語った。
- この土地には、無始已来、人々が自然を敬ってきたという伝承が残る。
分類
類義語
- 無始無終
- 曠劫以来
- 太古以来