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無位真人

読み方:むいのしんにん

意味

禅宗で、社会的な地位・肩書きや、善悪・美醜などの相対的な分別にとらわれない、自由で本来の自己をいう。人の内にある仏性、または真に目覚めた主体を指す語であり、単に地位のない人という意味ではない。

由来

中国・唐代の禅僧、臨済義玄(りんざいぎげん、9世紀)の語録である『臨済録』に見える禅語。「赤肉団上に一無位の真人有り(この肉体の中に、位階をもたない真の人がいる)」という教えに基づく。現存する『臨済録』は宋代に整えられたとされる。

備考

臨済宗で重視される専門的な禅語である。「位がない」を無職・無名という社会的意味に限定して理解しない。日常会話より、禅の解説や思想・宗教の文脈で用いられる。

補足

  • 「無為真人」と書くのは誤り。「無位真人」が正しい。
  • 単に社会的地位や職業を持たない人の意味だと解するのは不正確。

例文

  • 禅の老師は、役職や他人の評価にとらわれない無位真人として生きることを説いた。
  • 彼は「無位真人」という言葉を手がかりに、肩書きを離れた本来の自己について考えた。
  • 公案の講義では、『臨済録』の「赤肉団上の無位真人」という一節が取り上げられた。

分類

類義語

この四字熟語に使われている漢字