深山窮谷
読み方
しんざん きゅうこく
意味
人里から遠く離れた、奥深い山と谷のこと。人の訪れが少なく、交通も不便な山奥・谷あいを表す。転じて、世間から隔絶された場所のたとえとしても用いる。
由来
中国の道家思想書『列子』の「黄帝」篇にある「寝吾庭者、不願深山窮谷(わが庭に寝る者は、深山窮谷を願わない)」に見える語に基づく。「深山」は深い山、「窮谷」は奥まった行き止まりのような谷をいう。『列子』は戦国時代の列御寇の作と伝わるが、現存する本文は東晋時代(4世紀頃)に整えられたものとされる。
分類・構成
備考
「窮」はこの語では「貧しい」ではなく、「奥まった」「行き着いた先の」という意味。意味の近い「深山幽谷」もよく用いられる。文学的・やや硬い表現である。
誤用・混同注意
- 「窮」を「貧しい」の意味だけで解するのは不正確。この語では「奥まった・行き着いた先の」の意。
- 「深山幽谷」と混同されることがあるが、両方とも正しい類義表現であり、別の語である。
例文
- 調査隊は、地図にも詳しく載っていない深山窮谷へ分け入った。
- その寺は深山窮谷に建ち、長年にわたり修行者を受け入れてきた。
- 都会の喧騒を離れ、深山窮谷で静かに暮らすことに憧れる人もいる。
類義語
対義語
- 都会
- 市街地
- 人里