涅槃寂静
読み方:ねはん じゃくじょう
意味
仏教で、煩悩や迷いが完全に消え、苦しみのある生死の輪廻から解放された悟りの境地である涅槃は、静かで安らかなものであるということ。仏教の基本教義である「四法印」の一つに数えられる。
由来
古代インド仏教の涅槃(サンスクリット語nirvāṇa)の思想を、中国で漢訳仏典を通じて表した語である。「涅槃」は煩悩の火が吹き消された状態、「寂静」は静まり安らかな状態をいう。後漢期(2~3世紀)以降に漢訳仏典が伝来する中で広まり、四法印の一つとして定着した。四字熟語としての厳密な初出年は不詳。
備考
日常会話で比喩的に使う語ではなく、主に仏教の教義を説明する際に用いる。四法印は一般に「諸行無常・諸法無我・一切皆苦・涅槃寂静」とされる。
別表記
- 涅盤寂静
補足
- 「涅槃」を「ねばん」と読まない。標準的な読みは「ねはん」である。
- 「寂静」は通常「じゃくじょう」と読み、「せきせい」とは読まない。
- 「涅槃寂滅」は意味の近い別表現であり、単なる誤字ではない。
例文
- 涅槃寂静は、苦しみから離れた究極の安らぎを示す仏教の教えである。
- 僧侶は講話の中で、涅槃寂静を目指すには煩悩への執着を離れることが大切だと説いた。
- 四法印の「涅槃寂静」は、悟りの境地が静かな平安であることを表している。
分類
類義語
- 涅槃寂滅
- 寂滅為楽