流血漂杵
読み方
りゅうけつ ひょうしょ
意味
戦争や虐殺などで非常に多くの人が殺され、流れ出た血で杵(きね)さえ漂うほどの、きわめて悲惨で凄惨な状況をいう。転じて、大量の犠牲者を出す激しい争いや惨状を表す。
由来
中国の古典『書経(尚書)』の「武成」にある「血流漂杵(血流れて杵を漂わす)」に基づく。殷の紂王を周の武王が討った戦い(伝承上は紀元前11世紀ごろ)の凄惨さを表した句で、血が大量に流れ、木製の杵まで浮かぶほどだったという誇張的表現から生まれた。日本では語順を整えた「流血漂杵」が四字熟語として定着した。
分類・構成
備考
日常会話よりも、戦史・評論・文学作品などで用いられる硬い表現である。「杵」は餅などをつく道具を指す。実際に杵が浮くという意味ではなく、大量の流血を強調した比喩である。
誤用・混同注意
- 「杵」を訓読みして「りゅうけつひょうきね」と読むのは誤り。四字熟語としての標準的な読みは「りゅうけつひょうしょ」。
- 「漂」を「標」などと誤記しない。原典には「血流漂杵」という語順の句があるが、日本語の四字熟語としては通常「流血漂杵」という。
例文
- その戦いの記録は、流血漂杵というほかない凄惨な光景を伝えている。
- 内戦が流血漂杵の事態へ発展することを、国際社会は深く懸念した。
- 映画は流血漂杵の戦場を描きながら、戦争の悲惨さを観客に訴えている。