阿鼻叫喚
読み方:あび きょうかん
意味
多くの人が恐怖や苦痛のあまり泣き叫び、ひどく混乱している、まるで地獄のような悲惨な状態をいう。災害・事故・戦場・大混乱の現場などについて、強い迫力をもって表す語。
由来
仏教語。阿鼻は、サンスクリット語「アヴィーチ(Avīci)」を音写した「阿鼻地獄」のことで、絶え間なく苦しみを受ける最も重い地獄を指す。叫喚は、罪人が苦しんで叫び声を上げる「叫喚地獄」に由来する。両方の地獄名を重ねた語で、中国語仏典の漢訳を通じて伝わり、日本には仏教伝来後の6世紀以降に定着したと考えられる。四字熟語としての成立時期は明確ではない。
備考
本来は仏教の地獄に関する語。現代では大混乱や悲惨な状況を強調する比喩として用いる。軽い失敗や単なるにぎやかさに使うと、大げさ・不謹慎に響く場合がある。
補足
- 「阿鼻叫換」は誤記で、正しくは「阿鼻叫喚」。
- 単に「非常に楽しく盛り上がること」という意味ではない。恐怖・苦痛・混乱を伴う悲惨な状況をいう。
例文
- 大地震の直後、駅前は助けを求める声が響く阿鼻叫喚の状態となった。
- 火災報知器が鳴ると、会場は一時阿鼻叫喚の騒ぎに包まれた。
- 試合終了間際の逆転劇に、スタジアムは歓声と悲鳴が交じる阿鼻叫喚となった。
分類
類義語
- 地獄絵図
- 修羅場
- 悲鳴怒号
- 混乱狼藉
対義語
- 平穏無事
- 泰平無事