槿花一朝
読み方:きんか いっちょう
意味
ムクゲの花が朝に咲いて夕方にはしぼむように、人の命や世の中の栄華・名声はきわめて短く、はかないことのたとえ。転じて、盛んな状態や幸福が長続きしないことをいう。
由来
中国・唐代(8~9世紀)の詩人、白居易の詩「放言五首」其五にある「槿花一日自為栄(槿花一日、自ら栄えたり)」に基づく。「槿花」はムクゲの花で、一日でしぼむとされた。その短い花期を、人生や栄華のはかなさに重ねた表現である。
備考
主に人生・名声・権勢・繁栄の短さを、やや文語的・教訓的に述べる語。「一朝」はここでは「わずかな朝、一時」の意で、読みは「いっちょう」。日常会話より文章語で用いられる。
補足
- 「一朝」を「いちあさ」と読まない。四字熟語としては「いっちょう」と読む。
- 「槿花」は一般に「むくげ」とも読むが、本語では「きんか」と読む。
- 出典の句は「槿花一日自為栄」であり、「槿花一朝」はその趣旨を表す四字熟語である。
例文
- 一時は脚光を浴びたが、その人気も槿花一朝にすぎなかった。
- 権力や財産を永遠のものと思わず、槿花一朝の栄華に執着しないことが大切だ。
- 古都の跡を訪れると、かつての繁栄も槿花一朝だったのだと感じさせられる。