杜鵑啼血
読み方
とけん ていけつ
意味
ホトトギス(杜鵑)が、悲しみのあまり血を吐くまで鳴くという伝説上の姿。転じて、胸を裂くように悲痛な鳴き声・叫び声、または非常に深く切実な悲しみをいう。
由来
中国・蜀の望帝(杜宇)が国を去った後、杜鵑(ホトトギス)に化し、悲しみのあまり血を吐くまで鳴いたという伝説に基づく。唐代の詩人・白居易が元和11年(816年)ごろに作った「琵琶行」の「杜鵑啼血猿哀鳴」という句によって広く知られるようになった。
分類・構成
備考
主に文章語・文学的表現として用いられ、日常会話ではまれ。四字熟語としては「とけんていけつ」と読む。「杜鵑」は日本語ではホトトギスを指すが、語の背景には中国の蜀の伝説がある。
誤用・混同注意
- 「杜鵑」を「ほととぎす」と読んで「ほととぎすていけつ」とするのは、四字熟語としての慣用読みではない(標準は「とけんていけつ」)。
- 実際のホトトギスが血を吐いて鳴くという生態的事実ではなく、中国の伝説に基づく比喩である。
- 「杜鵑泣血」と書くことがあるが、一般的な四字熟語の表記は「杜鵑啼血」である。
例文
- 遺族の訴えには、杜鵑啼血のような悲痛さがこもっていた。
- その詩は、杜鵑啼血の思いで故国の滅亡を悼んでいる。
- 作家は杜鵑啼血という故事を用いて、戦禍に苦しむ人々の叫びを表現した。
類義語
- 断腸の思い
- 悲痛な叫び
- 悲憤慷慨