曽子殺彘
読み方:そうし さってい
意味
親が子どもにした約束は、たとえ軽い気持ちで口にしたものであっても守るべきであり、子どもを欺いてはならないという教え。転じて、教育において大人が誠実に行動し、言葉と行いを一致させることの大切さをいう。
由来
中国戦国時代(紀元前3世紀ごろ)に韓非が編んだとされる「韓非子」外儲説左上の故事による。曾子(孔子の弟子)の妻が、泣く子に「帰ったら豚を殺して食べさせる」と言った。冗談のつもりだった妻に対し、曾子は親が子を欺けば子も親を信じなくなるとして、実際に豚を殺して約束を守った。
備考
「彘」は豚を意味する漢字。単に豚を殺したことを称賛する語ではなく、親が子への約束を守り、手本となるべきだという教育・誠実さの故事として用いる。
別表記
- 曾子殺彘
誤用・混同注意
- 「曾子殺豚」とするのは一般に定着した表記ではない。正しくは「曽子殺彘」であり、「彘」は豚の意。
例文
- 子どもとの小さな約束でも、曽子殺彘の教えを忘れず、必ず守るようにしている。
- 教師は曽子殺彘を例に挙げ、冗談であっても子どもをだましてはいけないと説明した。
- 企業も顧客への約束を守る姿勢が必要であり、その基本には曽子殺彘に通じる誠実さがある。