断雁孤鴻
読み方:だんがん ここう
意味
群れから離れた雁と、ひとりで飛ぶ大雁の意。親族・友人・伴侶などと別れ、頼る者もなく孤独な境遇にあることをたとえる。特に、離別による寂しさや、ひとり身であることをいう。
由来
中国・明代(16世紀ごろ)の無名氏作の伝奇(戯曲)『鳴鳳記』にある「兄弟無依、断雁孤鴻」という表現に基づくとされる。群れから離れた雁(断雁)と、単独で飛ぶ大雁(孤鴻)の姿によって、身寄りのない孤独な人を表した。
備考
日常会話ではまれな文語的表現で、文章語や漢文調の表現に向く。「鴻」は大きな雁を指し、断雁・孤鴻はいずれも離別と孤独を象徴する。
補足
- 雁と鴻が互いに対立する鳥を指す語だと誤解しない。どちらも雁類を用い、離別・孤独を重ねて表す比喩である。
例文
- 戦乱で家族と離れた彼は、異郷で断雁孤鴻の身となった。
- 上京したばかりで頼れる知人もなく、断雁孤鴻の寂しさを覚えた。
- 兄弟と別れて旅に出た主人公の境遇は、まさに断雁孤鴻である。