鰥寡孤独
読み方:かんか こどく
意味
妻を失った男性(鰥)、夫を失った女性(寡)、親のいない子ども(孤)、子どものいない高齢者(独)をいう。転じて、頼る親族がなく、生活上の保護や援助を必要とする人々の総称。
由来
中国の儒学書『孟子』「梁恵王下」に、為政者がまず救うべき人々として、鰥・寡・独・孤の四者を説明した記述がある。『孟子』は戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)の孟子とその学派の思想を伝える書で、後に四者をまとめて「鰥寡孤独」と呼ぶようになった。
備考
現代では個々の身分や家族形態を厳密に指すより、身寄りがなく支援を要する人々という歴史的・福祉的な文脈で用いられる。日常会話ではやや硬く古風な語。
別表記
- 鰥寡孤獨
補足
- 「鰥」を女性のやもめとするのは誤り。鰥は妻を失った男性、寡は夫を失った女性を指す。
- 「孤独」を単に心理的な寂しさの意味と解するのは不正確で、この語では親のない子と子のない高齢者を含む社会的に頼りのない人々を表す。
例文
- 福祉制度は、鰥寡孤独のように身寄りの乏しい人々を支える役割を担っている。
- 古い慈善事業の記録には、鰥寡孤独を救済するための施策が記されている。
- 地域で孤立しがちな鰥寡孤独への見守りを、行政と住民が連携して進めている。
分類
類義語
- 孤児寡婦
- 身寄りのない人々
- 社会的弱者
対義語
- 家族団欒
- 夫婦円満