悲喜交集
読み方:ひき こうしゅう
意味
悲しみと喜びという相反する感情が、同時に入り混じって胸にわき起こること。長く苦労した末の成功を喜ぶ一方で、失ったものや苦労を思って悲しむような複雑な心境をいう。
由来
中国の歴史書『晋書』王廙伝にある「当時何可復得、悲喜交集」という句に基づく。「悲」は悲しみ、「喜」は喜び、「交集」は入り交じって集まる意である。『晋書』は唐代の貞観22年(648年)ごろに房玄齢らによって編纂された。
備考
文章語・やや硬い表現で、「悲喜交集する」「悲喜交集の思い」と用いる。「悲喜交々(ひきこもごも)」は悲しみと喜びが代わる代わる訪れる意で、同義の表記ではない。
誤用・混同注意
- 「悲喜交々(ひきこもごも)」とは別語であり、「悲喜交集」の異表記ではない。
- 読みを「ひきこうしゅう」以外にするのは誤り。
例文
- 長年探し続けた恩師の消息を知り、彼は悲喜交集の面持ちで手紙を読み返した。
- 災害から町が復興した式典では、住民たちは亡くした人々をしのびながらも、悲喜交集の思いで再出発を祝った。
- 引退試合を終えた選手は、仲間への感謝と別れの寂しさから悲喜交集し、言葉を詰まらせた。