後事之師
読み方:こうじ の し
意味
過去に起きた出来事や失敗を教訓として、これから行う事柄に生かすべきである、という意味。先例を忘れず、その成功や失敗から学んで、将来同じ過ちを避ける際にいう。
由来
中国の戦国時代の策士たちの言説を集めた『戦国策』の「趙策一」にある「前事之不忘、後事之師(前事の忘れざるは、後事の師なり)」に基づく。戦国時代(紀元前5~3世紀ごろ)の故事を、前漢の劉向が紀元前1世紀ごろに編纂したとされる。過去の事例を忘れなければ、後の事を行う際の手本・戒めになる、という趣旨である。
備考
「後事の師」と訓読して用いることもある。多くは「後事之師とする」「後事之師にする」の形で、過去の失敗・前例を将来への戒めや手本として活用する文脈で用いる。
誤用・混同注意
- 「後の事柄を教える教師」という意味ではない。過去の出来事が、後の事を行う際の教師・教訓になるという意味である。
- 「前事之不忘、後事之師」は出典にある成句全体であり、「後事之師」はその後半を抜き出して用いた形である。
例文
- 過去の品質事故を後事之師として、検査工程を根本から見直した。
- この災害の記録を後事之師とし、避難計画の改善に生かさなければならない。
- 失敗を責めるだけで終わらせず、後事之師として次の事業計画に反映しよう。