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彫虫篆刻

読み方:ちょうちゅう てんこく

意味

本来は、虫の形を彫り、篆書を刻むような細かな技芸をいう。転じて、詩文や文章を技巧的に作ること、またはそのような技を実用性の乏しい末技としてへりくだっていう語。文脈によっては、技巧に偏った文学・文章を軽んじる含みをもつ。

由来

中国・前漢末から新代(紀元前後〜1世紀初頭)に揚雄が著した『法言』の「吾子」にある「童子雕虫篆刻、壮夫不為也」に由来する。子どもが虫を彫ったり篆書を刻んだりするような小細工を、成人した男子は行わない、という趣旨で、華美な文章技巧を本質的な学問や事業より低く見る考えを表した。

備考

現代では日常会話で使う語ではなく、漢文・文学批評・謙遜表現などで見られる。「篆刻」という印章を彫る技法そのものだけを指す語ではない。

別表記

  • 彫蟲篆刻

補足

  • 「篆刻」を印章を彫る工芸だけの意味と解し、熟語全体が文章・詩文の技巧を指す用法を見落とすことがある。
  • 単に優れた彫刻技術をほめる語として用いるのは不適切で、末技・技巧への軽視や謙遜のニュアンスを伴うことが多い。

例文

  • 拙い彫虫篆刻ではありますが、祝辞として一文をしたためました。
  • 彼は彫虫篆刻に終始せず、社会の課題に向き合う文章を書こうとした。
  • 古典の作者は、自作の詩文を彫虫篆刻と謙遜して述べることがある。

分類

類義語

この四字熟語に使われている漢字