安身立命
読み方
あんしん りつめい
意味
心身を安らかに落ち着かせ、自分の人生のよりどころ・天命を確立して、外界の出来事に心を乱されずに生きること。特に仏教・禅の文脈では、悟りによって得られる安定した心の境地をいう。
由来
中国禅の語で、北宋の景徳元年(1004年)に道原が編んだ禅僧の伝記・語録集『景徳伝灯録』に見える。「身を安んじ、命を立つ」と訓読し、身を安らかにし、人としての生き方・よりどころを確立する意から、悟りによる心身の安定を表す仏教語となった。
分類・構成
備考
主に仏教・禅の文脈で用いる硬い語で、日常会話ではあまり一般的ではない。「安心立命」と表記されることもあるが、「安身立命」は「身を安んじ、命を立つ」という語義に基づく表記である。
誤用・混同注意
- 「安心立命」との表記・語義の混同。両表記が用いられることがあるが、「安身立命」は「身を安んじ、命を立つ」に基づく。
- 「命」を単に寿命や運命だけの意味と解する誤解。本来は人生のよりどころや生き方を確立する意を含む。
例文
- 禅の修行を通して、安身立命の境地を目指す。
- 予期しない困難に遭っても、安身立命の心を保てるよう努めたい。
- 彼は退職後、競争や名声から距離を置き、安身立命を求めて坐禅を始めた。
類義語
対義語
- 動揺不安
- 煩悶苦悩