大江東去
読み方:たいこう とうきょ
意味
大河が東へ流れ去ること。転じて、時代や歳月が絶えず移り変わり、かつて栄えた英雄・豪傑や出来事も過去へ消え去っていくという無常観を表す。
由来
北宋の詩人・蘇軾(蘇東坡)が、元豊5年(1082年)ごろに作った詞「念奴嬌・赤壁懐古」の冒頭「大江東去、浪淘尽、千古風流人物」による。長江が東へ流れ、波が昔の英雄たちを洗い去るという情景から、時の流れと歴史の無常をいう。
備考
日常会話よりも、漢詩・歴史・評論などの硬い文章で用いられる。単に「川が東へ流れる」という意味ではなく、歳月や歴史の不可逆的な流れを嘆じる表現である。
誤用・混同注意
- 「大江東流」としない。出典の句および四字熟語は「大江東去」である。
- 「大江」を「おおえ」と読まない。四字熟語としては通常「たいこう」と読む。
例文
- 古城跡を前にすると、往時の栄華も大江東去の感がある。
- 技術革新の速い業界では、昨日の成功者も大江東去となりかねない。
- 英雄たちの興亡を描くこの歴史小説には、大江東去という主題が通底している。