土木形骸
読み方:どぼく けいがい
意味
飾り気がなく、外見や世俗の名利に執着しないこと。また、そのような人や姿をいう。土や木で作られた人形のように、身なりを飾らず、俗世の事柄に頓着しないさまを表す。
由来
中国の志人小説『世説新語』の「容止」篇に見える語。南朝宋の劉義慶らによって5世紀前半ごろに編まれた同書で、竹林の七賢の一人・劉伶について「悠悠忽忽、土木形骸」と記したことに由来する。「土木」は建設工事ではなく、土人形や木偶のようなものを、「形骸」は身体・外形をいう。
備考
「土木」は現代語の建設工事の意味ではない。主に、飾らない人柄や世俗に執着しない態度を褒めていう、やや文章語的な表現である。
誤用・混同注意
- 「土木」を建設工事の意味と解するのは誤り。この語では土・木、または土人形・木偶のようなものを指す。
- 「形骸」を単に「骸骨」の意味と限定するのは不正確で、この語では身体や外見をいう。
例文
- 彼は高名な学者でありながら服装や名声には無頓着で、土木形骸の趣があった。
- 祖父は権勢やぜいたくに目を向けず、土木形骸として質素な暮らしを貫いた。
- その小説の隠者は、世俗の評価を求めない土木形骸の人物として描かれている。