因人而熱
読み方:いんじん じねつ
意味
他人の力や地位、資金などを頼りにして、自分の目的を果たそうとすること。文字どおりには「他人によって暖をとる」という意味で、自分自身の力だけでは成り立たない他人任せのあり方を、批判的にいう。
由来
中国・後漢時代(1~2世紀ごろ)に編纂された歴史書『東観漢記』の「梁鴻伝」に由来する。隠者として知られる梁鴻に関する文中の「因人而熱(人によりて熱す)」、すなわち他人の火で暖をとるという表現が、他人の力に頼って事をなす意味に転じた。
備考
主に文章語・教養語として用いられ、他者との健全な協力ではなく、自力を欠いた他人任せの状態を批判的に表す。「因人之熱」ともいう。
別表記
- 因人之熱
誤用・混同注意
- 「因人」は『原因となる人』ではなく、『他人に頼ること』を意味する。
- 他者との協力一般を肯定的に表す語ではなく、他人任せで自立性がないという批判的な意味合いがある。
例文
- 親会社のブランド力だけを頼みにするのでは、因人而熱の事業から抜け出せない。
- 彼は有力者の後ろ盾で地位を得たが、因人而熱にすぎないとの批判もあった。
- 支援を受けること自体は悪くないが、いつまでも因人而熱では自立できない。
分類
類義語
- 因人成事
- 仰人鼻息
- 他力依存