周而不比
読み方:しゅう じ ふひ
意味
広く人々と親しみ交わりながら、特定の仲間だけに偏って徒党を組んだり、えこひいきしたりしないこと。君子の公正で公平な人間関係のあり方をいう。
由来
中国古典『論語』の「為政」篇にある孔子の言葉「君子周而不比、小人比而不周(君子は周して比せず、小人は比して周せず)」に基づく。孔子は紀元前551~479年の人物で、『論語』はその言行を弟子たちが戦国時代ごろ(紀元前4~3世紀ごろ)までに編纂したとされる。「周」は広く交わること、「比」は特定の者と結びつき徒党を組むことを表す。
備考
主に「君子周而不比」という対句の形でも用いる。「周」は広く交際する意、「比」は比較ではなく、特定の人にへつらって結び付く・徒党を組む意である。
補足
- 「比」を単に「比較する」という意味に解するのは不適切で、この語では「特定の者に偏って結び付き、徒党を組む」意である。
- 「周」を「周囲」の意味と解するのは不適切で、「広く行き渡る・広く交わる」意である。
例文
- 部長は周而不比の姿勢を貫き、部署や派閥にかかわらず全員の意見を公平に聞いた。
- 政治に携わる者には、身内だけを優遇しない周而不比の精神が求められる。
- 彼女は誰とでも親しく接するが、安易に同調しない周而不比の人だ。