呆然自失
読み方:ぼうぜん じしつ
意味
予想外の出来事や強い衝撃にあって、あっけに取られ、どうしてよいかわからず我を忘れること。驚きやショックで放心し、言葉や適切な行動が出ない状態をいう。
由来
中国の道家書「列子」仲尼篇にある「子貢茫然自失、帰家淫思七日」という記述に基づく。孔子の言葉を聞いた子貢が、茫然として我を失い、帰宅後七日間思い悩んだという話である。列子は戦国時代の列御寇に仮託されるが、現行本の成立・編纂は魏晋期(3〜4世紀頃)とみられる。原典に近い表記は「茫然自失」で、「呆然自失」も認められる表記である。
備考
主に強い驚きや衝撃による一時的な放心を表す。単にぼんやりしている意味より程度が強く、敗北・被害・訃報などの文脈で用いられやすい。原典に近い表記は「茫然自失」。
別表記
- 茫然自失
誤用・混同注意
- 「呆然」を「あきぜん」と読むのは誤りで、正しくは「ぼうぜん」。
- 単なる物忘れを表す語ではなく、強い衝撃で我を失う状態をいう。
- 「唖然自失」は、「唖然」と「呆然自失」を混同した誤った形。
例文
- 突然の訃報を聞いた彼は呆然自失し、しばらく言葉を発せなかった。
- 逆転負けが決まると、選手たちは呆然自失の表情でグラウンドに立ち尽くした。
- 詐欺の被害額を知った直後は呆然自失だったが、周囲の支えを受けて手続きを始めた。
分類
類義語
- 呆然失措
- 唖然失声
- 愕然失色