古色蒼然
読み方:こしょく そうぜん
意味
建物・書画・器物などが、長い年月を経て古び、青みがかった落ち着きや、由緒ある趣を帯びているさま。単に古くて傷んでいるというより、歴史を感じさせる重厚で趣深い様子をいう。
由来
中国・南宋の詩人である陸游(りくゆう)が、乾道6年(1170年)ごろの蜀への旅を記した随筆・紀行文『入蜀記』にある「楼殿冠其上、古色蒼然、気象雄偉」という表現に基づく。「古色」は古びた色合い・趣、「蒼然」は青黒く落ち着いたさまを表す。
備考
主に寺社、古建築、骨董品、書画などに用い、「古色蒼然たる〜」の形が多い。古びたものへの敬意や、歴史的で落ち着いた美しさを含む表現である。
補足
- 「古色壮然」と書くのは誤りで、「蒼然」が正しい。
- 単に「古くて汚れている」という悪い意味に限定するのは不適切で、通常は趣や歴史性を伴っていう。
例文
- 苔むした石段と朱塗りの門が、古色蒼然たる寺院の趣をいっそう深めている。
- 祖父の書斎には、古色蒼然とした机や書棚が今も大切に残されている。
- 修復後も古色蒼然たる雰囲気を損なわないよう、職人たちは材料の色合いに細心の注意を払った。
分類
類義語
- 古色古香
- 古雅
- 古風
対義語
- 新進気鋭
- 斬新奇抜