切歯慷慨
読み方:せっし こうがい
意味
歯ぎしりするほど、強い怒りや憤りを抱くこと。不正・不義な行為や、きわめて悔しい事態に接して、憤慨し嘆くさまをいう。単なる立腹よりも、深い義憤や無念さを伴う表現である。
由来
「切歯」は歯を食いしばり、歯ぎしりするほど憎む・悔しがる意の漢語、「慷慨」は世の不正などを憤り嘆く意の漢語である。この二語を重ねて、激しい憤りを表す四字熟語となった。特定の一典籍における四字形の初出や成立年代は明確に特定しにくいが、中国古典由来の語彙を基盤とする表現である。
備考
文章語的で硬い表現。社会的不正や裏切りなどに対する強い義憤・無念さに用いることが多く、日常の軽い不満には大げさになりやすい。「感慨」と取り違えないよう注意する。
誤用・混同注意
- 「慷慨」を、感動やしみじみした思いを表す「感慨」と取り違える。
- 「切歯」を「せっは」などと読まず、標準的には「せっし」と読む。
例文
- 不正な判決の報に接し、遺族は切歯慷慨した。
- 歴史的遺産が無残に破壊されたことに、研究者たちは切歯慷慨している。
- 彼は友人が不当に扱われた事情を知り、切歯慷慨しながらも冷静に抗議文を書いた。