冥然兀坐
読み方:めいぜん こつざ
意味
心を静め、何も言わずに一人でじっと座っていること。特に、禅の修行者が雑念を離れ、動かずに座禅するような姿をいう。「冥然」は深く静かで、外界のことが意識されないさま、「兀坐」はひとり動かず座ること。
由来
中国禅宗に由来する仏教・禅語である。「冥然」は暗く静まり返ったさま、「兀坐」は一人で動かず座ることを表す語を組み合わせたもの。中国の禅語として日本へ伝来したが、この四字熟語としての最初の典拠や成立年代は明確に特定されていない。
備考
主に禅や仏教、漢文調の文章で用いる語で、日常会話ではまれ。「ぼんやり座る」というより、雑念を離れて静かに座る修行的・沈潜的な姿を表すことが多い。
誤用・混同注意
- 「冥然」を「めいねん」と読まない。標準的な読みは「めいぜん」。
- 「兀坐」を「こっざ」と読んだり、「冥然兀座」と書き換えたりしない。通常は「兀坐(こつざ)」と表記する。
例文
- 老僧は本堂の片隅で冥然兀坐し、夕暮れまで一言も発しなかった。
- 喧騒から離れ、しばらく冥然兀坐する時間を持つことで、心が落ち着いた。
- 師の冥然兀坐する姿には、長年の修行によって培われた静けさがあった。
分類
類義語
対義語
- 東奔西走
- 奔走多忙