充耳不聞
読み方:じゅうじ ふもん
意味
人の意見・忠告・批判などを、聞こえていても意識して聞こうとしないこと。また、そのように完全に無視する態度をいう。単に耳が聞こえないという意味ではなく、相手の言葉を受け入れようとしない意図的な態度を表す。
由来
中国最古の詩集である『詩経』の「邶風・旄丘」に見える「褎如充耳(しゅうじょじゅうじ)」に由来する。詩は西周〜春秋時代(紀元前11〜6世紀頃)に成立したとされる。「充耳」は古代中国で冠の両側から垂らして耳のあたりを覆った玉飾り、または耳を塞ぐものを指した。そこから「耳を塞いで聞かない」という意味で「不聞」が結び付き、意図的に人の言葉を聞き入れない意となった。
備考
主に忠告・批判・要望などを意図的に無視する否定的な態度に用いる。「聞こえない」のではなく、「聞こうとしない」ことが中心の意味である。
誤用・混同注意
- 単に聴覚がない・聞こえないという意味だと誤解されることがあるが、意図的に聞き入れない態度をいう。
- 「充耳不問」と書くのは誤りで、正しくは「充耳不聞」。
例文
- 批判に対して充耳不聞を決め込めば、組織への信頼を失いかねない。
- 彼は周囲の忠告を充耳不聞にして、独断で計画を進めた。
- 住民の要望を充耳不聞にする行政では、問題の解決は難しい。
分類
類義語
- 馬耳東風
- 聞く耳を持たない
- 聞き流す
- 聞かぬふり
対義語
- 傾聴
- 耳を傾ける
- 洗耳恭聴