億劫修行
読み方:おくこう しゅぎょう
意味
非常に長い年月、仏道の悟りや成仏を目指して修行を続けること。「億劫」は数えきれないほど長い時間、「修行」は仏の教えを実践して身心を鍛えることをいう。現代では、何かを成し遂げるために気の遠くなるような努力を重ねることのたとえにも用いる。
由来
仏教語に由来する。「劫」は古代インド仏教の時間単位で、きわめて長大な年月を表す語であり、「億劫」はそのような長い時を強調した表現である。中国語訳仏典が成立・伝来したおおむね2~5世紀頃以後に用いられた仏教的語彙を基盤とするが、「億劫修行」という四字形そのものの初出を特定できる単一の経典・年代は不明である。
備考
本来は仏教における長期間の修行をいう語。日常語の「億劫(おっくう)だ」は「面倒で気が進まない」の意であり、本語の意味・読みとは区別する。比喩的には、長く困難な努力を強調する際に用いる。
誤用・混同注意
- 「億却修行」は誤記で、「億劫修行」と書く。
- 日常語の「億劫だ(おっくうだ)」と同じ意味だと誤解しない。
例文
- 菩薩は億劫修行を重ねて、ついに悟りに至ると説かれる。
- 一朝一夕で身につく技ではなく、億劫修行ともいえる地道な稽古が必要だ。
- 彼女が研究を完成させるまでの歳月は、まさに億劫修行のような努力の連続だった。