以身報国
読み方
いしん ほうこく
意味
自分の身や生命を国のためにささげ、国から受けた恩に報いること。私的な利益よりも国家・公共のために尽くそうとする強い決意を表す。
由来
中国の正史『魏書』辛雄伝にある「卿等備位納言、当以身報国、豈得知而不言(卿らは納言の位にあるのだから、身をもって国に報いるべきであり、知っていて言わないことがあってよいか)」に基づく。『魏書』は北魏の歴史を記した書で、554年ごろに完成した。この「身をもって国に報いる」という句が成語として定着した。
分類・構成
備考
漢文調で格調の高い表現。今日では愛国心や公への献身を表す一方、戦前・戦時中の国家主義的な標語を連想させることもあるため、用いる文脈に配慮が必要である。
誤用・混同注意
- 「以心報国」とは書かない。正しくは、心ではなく身をささげる意の「以身報国」。
例文
- 彼は国難に際して以身報国を誓い、被災地の救援活動を指揮した。
- その碑文には、先人が以身報国の志を抱いて公共事業に尽くしたと刻まれている。
- 授業では、戦前に「以身報国」が国家への自己犠牲を促す標語として用いられた背景を学んだ。
類義語
対義語
- 売国求栄