五蘊皆空
読み方:ごうん かいくう
意味
人間の存在を構成するとされる五つの要素(色・受・想・行・識)は、いずれも固定的・独立的な実体をもたない「空」である、という仏教の教え。物事や自己への執着から離れることを示す。
由来
大乗仏教の教えに基づく語で、『般若心経』の「照見五蘊皆空(五蘊がすべて空であると照見して)」に由来する。現行の漢訳『般若波羅蜜多心経』は、唐代の玄奘が649年頃に訳したものとされる。「五蘊」は色・受・想・行・識の五つを指す。
備考
「空」は「何も存在しない」という意味ではなく、あらゆるものが固定不変の独立した実体をもたず、因縁によって成り立つという意味である。主に仏教の文脈で用いる。
補足
- 「五運皆空」と書くのは誤り(正しくは「五蘊皆空」)。
- 「空」を単なる無・虚無と解するのは不正確である。
例文
- 僧侶は講話で、『般若心経』に説かれる五蘊皆空の意味を丁寧に解説した。
- 五蘊皆空の考え方は、変化する感情や評価に過度に執着しないための視点となる。
- 授業では、五蘊皆空を単なる虚無思想ではなく、実体への執着を離れる教えとして学んだ。