九鼎一言
読み方
きゅうてい いちげん
意味
一言の重みが、古代中国の王権の象徴である非常に重い九つの鼎に匹敵するほど大きいこと。特に、地位や信用のある人の発言・約束が重く、容易に変更したり破ったりできないことをいう。
由来
「九鼎」は、伝説上、夏王朝の禹が九州を象徴して鋳造したとされる九つの鼎で、王権や国家の威信を表す重い宝器である。司馬遷が前1世紀ごろに成立させた「史記」平原君虞卿列伝には、毛遂の働きによって趙の威信が「九鼎大呂より重くなった」とする記述がある。これを踏まえ、一言の重さを九鼎にたとえた語とされる。
分類・構成
備考
格式ばった文章や、人物の信用・約束の重さを評価する場面で用いることが多い。中国語では「一言九鼎」という語順の成語も広く使われる。
誤用・混同注意
- 「鼎」を「頂」と誤記しない。
- 「一言九鼎(いちげんきゅうてい)」と語順や読みを混同しやすい。
- 単に短い発言を指す語ではなく、発言・約束の重みを表す。
例文
- 社長の九鼎一言によって、長年にわたる交渉はようやく妥結した。
- 公人の発言は九鼎一言であるべきで、軽率に約束を撤回してはならない。
- 祖父は九鼎一言の人で、一度口にした約束を決して違えなかった。