中原逐鹿
読み方:ちゅうげん ちくろく
意味
天下の支配権や帝位を得ようとして、多くの英雄・有力者が激しく争うこと。「中原」は中国の黄河中流域を中心とする地で、転じて天下・国家の中心を、「鹿」は帝位や天下を表す。
由来
中国の歴史書『史記』淮陰侯列伝に、秦が天下(鹿)を失ったため、天下の者がこれを追い、高い才能と素早い行動力をもつ者が先に得る、という趣旨の「秦失其鹿、天下共逐之」という言葉がある。前漢の司馬遷が紀元前1世紀ごろに編んだ『史記』に由来し、天下の覇権を争うことを「中原で鹿を追う」ことにたとえた。
備考
文字どおりの鹿狩りをいう語ではない。主に中国史や乱世の覇権争いを叙述する文脈で用いる、文章語的で古典色の強い表現である。中国語では「逐鹿中原」の語順も広く用いられる。
補足
- 「逐鹿中原」は中国語で広く用いられる語順であり、日本語の四字熟語としては通常「中原逐鹿」を用いる。
- 「鹿」を実際の狩猟対象と解して、単なる鹿狩りの意味で用いるのは誤り。
例文
- 秦の滅亡後、中国は群雄が中原逐鹿を繰り広げる乱世となった。
- その歴史小説は、中原逐鹿を目指す英雄たちの策謀と戦いを描いている。
- 新王朝の成立をめぐり、各地の有力者が中原逐鹿の様相で対立した。