不翼而飛
読み方
ふよく じ ひ
意味
物に翼があるわけでもないのに飛び去るように、品物がいつの間にかなくなること。また、うわさや評判が急速に広まることをいう。特に、盗難や紛失によって金品が知らない間に消える意味で用いられる。
由来
中国の思想書『管子』の「戒」にある「無翼而飛者、声也(翼がないのに飛ぶものは、うわさである)」という句に基づく。『管子』は春秋戦国時代、前4〜前3世紀ごろに成立した篇を含むとされる。後に「無」が「不」となり、「不翼而飛」の形で、物が消えることやうわさが広まることを表すようになった。
分類・構成
備考
「翼がないのに飛ぶ」が原義。金品などが盗難・紛失で消える場合と、うわさが急速に広まる場合の両方に用いる。やや硬い書き言葉であり、日常会話では「いつの間にかなくなる」などと言い換えることが多い。
誤用・混同注意
- 「不翼而走」は「不脛而走」との混同による誤り(正しくは「不翼而飛」)。
- 「不脛而飛」は「不脛而走」と「不翼而飛」を混同した形で、標準的な四字熟語ではない。
例文
- 机の引き出しに入れておいたはずの現金が、不翼而飛してしまった。
- 新製品の発売情報は、正式発表の前から不翼而飛の勢いで社内外に広まった。
- 会計担当者が替わった後、保管していた領収書が不翼而飛したため、原因を調査している。
類義語
- 不脛而走
- 無翼而飛
対義語
- 不動如山
- 根深蒂固