一味平等
読み方:いちみ びょうどう
意味
仏教で、すべての人・生き物や万物は、根源的な真理において同じ一つの性質をもち、本質的な優劣や差別はないとすること。「一味」は同じ味、転じて同じ本質を意味する。また、仏の教えや慈悲が、すべての衆生に隔てなく及ぶこともいう。
由来
仏教語。大乗仏教の「諸法は本質的に平等である」という思想に基づく。法華経の「薬草喩品」では、同じ雨がさまざまな草木を等しく潤すたとえによって、仏の教えが衆生を分け隔てなく利益することが説かれる。一味平等はこのような教理を表す語である。法華経の成立はおおむね1〜2世紀ごろとされるが、この四字の定着時期は不詳。
備考
日常会話で使われることは多くなく、仏教思想や宗教史の文脈で用いる。制度上の「平等」よりも、真理や仏性の面で本質的な差別がないという意味合いが強い。
例文
- 法華経の薬草喩は、仏の教えが一味平等に衆生を潤すことを示している。
- この寺では、身分や出自を問わず、一味平等の精神で参拝者を迎えている。
- 講師は一味平等という考え方を、すべての人に仏性があるという教えとして説明した。
分類
類義語
対義語
- 差別対待
- 千差万別
- 優劣差別