葦の髄から天井覗く
読み方:あし の ずい から てんじょう を のぞく
意味
狭い範囲の知識や経験だけをもとにして、広い事柄や重大な問題について論じたり判断したりすることのたとえ。葦の細い中空部分から天井を見ても、ごく一部しか見えないことにたとえていう。
由来
葦の茎の中にある細い空洞(髄)を通して天井を見れば、視野が極めて狭く、全体は見渡せないという情景に基づくたとえ。正確な初出・作者は未詳である。江戸時代以降に伝わる尾張いろはかるたでは「あ」の札の代表的な文句として知られる。
備考
現代では日常会話より文章や教訓的な文脈で用いられることが多い。「管を以て天を窺う」などと同様に、視野・見識の狭さを戒める表現である。
別表記
- 葦の髄から天井を覗く
- 葦の髄から天井をのぞく
- 芦の髄から天井を覗く
誤用・混同注意
- 狭い所から天井をよく観察するという意味ではなく、狭い知識・見識で全体を判断することへの批判を表す。
- 「葦の髄から天を覗く」とするのは、「針の穴から天を覗く」などの類句との混同であり、通常は「天井を覗く」という。
例文
- 新市場を数日見ただけで業界全体を断じるのは、葦の髄から天井覗くようなものだ。
- 限られた資料だけで歴史を語るのは、葦の髄から天井覗くことになりかねない。
- 専門外の一例をもとに制度を批判する彼の議論は、葦の髄から天井覗くとの批判を受けた。
分類
類義語
対義語
- 大所高所から見る
- 広い視野で見る