自然は真空を嫌う
読み方:しぜん は しんくう を きらう
意味
自然界では空いた空間、すなわち真空はそのまま保たれず、周囲の物質によって満たされるという古い自然観を表す言葉。比喩的には、組織の欠員や市場の空白、人間関係のすき間などは放置されにくく、やがて誰か・何かが入り込んで埋めるという意味で用いる。
由来
古代ギリシアのアリストテレス(紀元前4世紀)の自然学にある、「自然界に真空は存在しない」という考え方に由来する。ラテン語の定型句「Natura abhorret vacuum(自然は真空を嫌う)」としては中世以降に形成・流布し、16〜17世紀ごろのヨーロッパで広く知られるようになったとされる。正確な初出年は不明である。
備考
本来は真空をめぐる古い自然哲学上の命題であり、現代物理学の厳密な説明ではない。現在は主に、空白や欠員が生じると何かが埋めるという比喩として用いられる。
例文
- 部長が異動してできた役職の空白には、ほどなく後任候補が現れた。自然は真空を嫌うということだ。
- 競合他社が撤退した市場には新規参入が相次いだ。ビジネスの世界でも、自然は真空を嫌う。
- 誰も発言しない会議では、やがて誰かが主導権を握るものだ。自然は真空を嫌うと言える。
分類
類義語
- 自然は空虚を嫌う