漢字辞典.com

検索
義理と人情は二つ立たぬ

読み方

ぎり と にんじょう は ふたつ たたぬ

意味

社会的な義務・体面として守るべき「義理」と、相手への情愛や自分の本心である「人情」は、しばしば対立し、同時に満たすことは難しいということ。「二つ立たぬ」は、両方を成り立たせることができない、という意味。

由来

江戸時代(17~19世紀)に、町人社会や人形浄瑠璃・歌舞伎などで「義理」と「人情」の対立が重要な主題となる中で広まった言い回しとされる。近松門左衛門の世話浄瑠璃にも通じる発想だが、この定型句そのものの初出や正確な成立年は特定されていない。

分類・由来

備考

主に、義務・世間体と個人的な情愛が衝突する場面で使う。「人情」は単なる感情ではなく、他者への情や人としての自然な気持ちを指すことが多い。

例文

  • 恩人の頼みを断れない義理と、友人をかばいたい人情は二つ立たぬと感じ、彼は苦しい決断をした。
  • あの芝居は、「義理と人情は二つ立たぬ」という江戸時代の価値観を巧みに描いている。
  • 会社への義理を優先するか、家族への人情を取るか――まさに義理と人情は二つ立たぬ場面だった。

類義語

  • 義理と人情の板挟み
  • 義理と人情の葛藤
  • 義理を立てれば身が立たぬ
  • 進退両難

このことわざに使われている漢字